第一条
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俘虜監督者又は護送者に対し反抗若は暴行の所為ある者は重禁獄に処し其の情軽き者は六月以上五年以下の軽禁錮に処す
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第二条 |
俘虜共謀して多衆前条の所為あるときは首魁は死刑に処す其の他の者は有期流刑に処し其の情軽き者は重禁錮に処す
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第三条 |
俘虜共謀して多衆逃走の所為あるときは首魁は有期流刑に処し其の情重き者は死刑に処す其の他の者は重禁獄に処し其の情軽き者は六月以上五年以下の軽禁錮に処す
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第四条 |
宣誓開放を受けたる俘虜宣誓に背く者は重禁獄に処し其の宣誓に背き兵器を操り抗敵する者は死刑に処す
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第五条 |
俘虜逃走せさる宣誓を為し之に背く者は重禁獄に処す其の他の宣誓に背く者は軽禁錮に処す
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第六条 |
第一条乃至第三条の規定に再ひ俘虜となりたる者の前に俘虜たりし時に犯したる罪に之を適用せす
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第七条 |
軍法会議に於て俘虜の犯罪を審判するときは其の階級に応し帝国軍人に関する規定を準用す
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『日露戦役国際公法』篠田治策
(法政大学、1912年) P665
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