日本国の最後的受諾(極東国際軍事裁判所判決文 付属書A-1-c)

〈説明〉

本資料は、極東国際軍事裁判所判決文の付属書Aの日本国の最後的受諾(付属書A-1-c)を文字起ししたものである。原典は、国立国会図書館デジタルコレクションで公開されている「極東国際軍事裁判所判決 〔第7冊〕付属書 Aノ部」に所収されている。
掲載するにあたり、適宜、カタカナを平仮名に、旧漢字を新漢字に直した他は原典を再現している。文中の「(E-数字)」は、英文判決文のページ数に対応する。


〈本文〉

(E-9)

極東国際軍事裁判所判決
附属書A ― 一 ― c

日本国の最後的受諾

在「ワシントン」・D・C・「スイス」公使館
一九四五年八月十四日

謹啓、本使は茲に八月十日の幣通牒を以て御通報申し上げ置き候日本政府よりの通告に対する「アメリカ」合衆国、「イギリス」連合王国、「ソビエツト」社会主義共和国連邦並に中華民国の諸政府の回答を本使の本国政府に伝達方御依頼の八月十一日の貴通牒に関し申し上ぐるの光栄を有し候。
 本日二〇時一〇分(スイス時間)「スイス」国駐箚日本国公使は「スイス」国政府に下記書面を送達し来り、四同盟国政府に対する之が伝達方を求め申し候。

『「アメリカ」合衆国、「グレート・ブリテン」国、「ソビエツト」社会主義共和国連邦及び中華民国の諸政府宛一九四五年(昭和二十年)八月十四日附日本国政府の通告。

『「ポツダム」宣言の諸条項の受諾に関する八月十日の日本国政府の覚書、並に八月十一日附を以て「バーンズ」米国々務長官により送付せられたる「アメリカ」合衆国、「グレート・ブリテン」国、「ソビエツト」連邦、及び中華民国の諸政府の回答に関し、日本国政府は左の如く右四カ国政府に通告するの光栄を有し申し候。
(E-10)

『一、天皇は「ポツダム」宣言の諸条項の日本の受諾に関し詔勅を発布致され候。

『二、天皇は「ポツダム」宣言の諸条項を実行するに必要なる諸条項を其の政府並に大本営により署名するの権限を与へ且つ之を保証するの用意を有し申し候。天皇は亦、凡ての日本の陸、海、空軍当局並に所在の何処たるを問はず其の支配下にある凡ての部隊に其の作戦行動を停止すべき旨の命令を発し、武器を引渡し、且つ上述の諸条項遂行の為め、連合軍最高司令官より要求せらるる其の他の命令を発するの用意を有し申し候。』

閣下に対し茲に重ねて深甚なる敬意を表し申し候。

「スイス」国臨時代理公使
グラスリー

「スイス」国臨時代理公使
グラスリー殿


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